ははこぐさパーソナルトレーナーの奥山です。
前回のブログでは、痛みやこりが出やすい肩の関節について、「そもそも肩関節とはなにか?」という切り口でその構造と特徴について解説しました。
https://hahacogusa.hatenadiary.jp/entry/2023/02/18/215120
今回はその続き。
腕が上がりにくい(=肩関節の挙上に制限が出ている)場合、肩甲上腕関節だけでなく、機能的関節である肩甲胸郭関節の動きが問題になる、つまり肩甲骨がしっかり動かせるか、という点が肩関節のスムーズな動きに大きく関わっているということを前回のブログの最後で少しお話ししたと思います。
今回は肩甲骨の動きについて少し深堀りしてみましょう。
肩甲骨の動きは大まかに
挙上・下制(上下の動き)
内転・外転(左右の動き)
上方回旋・下方回旋(回転する動き)
というパターンに分けることができます。
上の画像は肩甲骨の挙上・下制の動きですね。
いずれの運動も、筋肉をうまくコントロールして、胸郭の上をスムーズに滑るように肩甲骨が動くことで可能になっている動きです。
ですから、不良姿勢や運動不足で特定の筋肉が固まってしまうと、肩甲骨の動きも悪くなり、肩関節の可動域(動かせる範囲)にも影響してきます。
特に肩甲骨には「肩甲上腕リズム」という動きのリズムがあるとされています。
腕を上に挙げるとき、肩甲上腕関節(いわゆる肩関節)と肩甲胸郭関節(肩甲骨の動き)は協力して一緒に動きます。
その動く比率はおおむね2:1。
つまり腕を180度上に挙げるときには、肩関節での120度の外転運動と、肩甲骨が上に回るように動く60度が合わさって、合計180度の動きができている、ということです。
なんと肩の可動域の約1/3は肩甲骨の動きが影響している、ということになります。
肩甲骨周りの筋肉は同じ姿勢でずっと動かずに座っているときなどに柔軟性が低下しやすいもの。ですから「なんだか腕の上がりが悪いなあ」と気になっている方は、肩甲骨に着いている筋肉をしっかりストレッチすることで、スッと上がりがよくなったりすることはよくあります。
肩甲骨周りの筋肉は柔軟にしておきましょう、とよく言われますが、それにはこのような明確な理由があったんですね。
肩関節の動きのメカニズムが少しづつイメージできるようになってきたでしょうか?
さて、次回はいよいよ実践編。
肩周りの固くなりやすい筋肉をほぐしていく具体的な方法をわかりやすく解説していきます。お楽しみに!
※参考文献
川島敏生著(2012)「ぜんぶわかる筋肉・関節の動きとしくみ事典」成美堂出版
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